|
| 少年のようなまなざしが印象的だったいしださん。言葉の端々(はしばし)から、演じることに対する真摯(しんし)な思いが伝わってくる。 |
|
本作の撮影が行なわれたのは、1年ほど前のこと。もう、現場での記憶も薄らいでいるかと思いきや、作品に関するいしださんの話は、実に鮮明で、熱っぽかった。映画は、26歳のアキオの「現在」を軸にして、数か月前、数年前の出来事が、交錯しながら進む、かなり凝った作りなのだ。まずは、そのあたりの苦労話から……。
「初めに脚本を読んだ段階では、正直、混乱しました。3か月前のシーンの後、数年前にさかのぼったりしますから。でも、そこが演じていて面白くもあった」
苦労よりも演じる楽しさのほうが勝っていたそうだ。
「最も楽な方法は字幕で『6年前』とか出すこと。でも、これはしたくないと、監督さんも言ってたんです。だからといって、時間の流れに沿ってテンションを変えて演じたくもなかった。お客さんが見づらいでしょうから。あとは、演技ですよね。セリフやちょっとした表情の違いで、時間の流れを表現する。これが、けっこう難しいけど、逆にやり甲斐がありました」
そのあたりが、ぜひとも見てほしいところだという。
「でもね、たまに、誰かが『あれ、いま撮ってる場面って、いつだっけ?』みたいなことはありましたよ。主に僕なんですけど(笑)」
|